家族の誰かが入院する際に気をつけたい事

自律神経失調症を改善する為に、通院してくださっているクライアントさんがいらっしゃるのですが、ここ数か月はずっと状態が安定していたものの、連休明けにお越しくださった際、交感神経がかなり過敏になっていました。

 

クライアントさんの状態は気になるものですが、良い変化ではなく悪い変化なら尚更です。不可解な変化ですので、何かあったのか尋ねてみたところ、別件で病院に通っていたお父様にガンが見つかり、急遽手術することになったのだとか。

 

手術は無事に成功したご様子で、もちろん断言はできないでしょうけれども、担当医師がおっしゃるには、再発もひとまずしなくて良いとのこと。


それなら一安心ですね、と思いきやそうでもないご様子・・・。状態が悪化して、電話が掛かってきたらどうしよう、などと考えてしまい、睡眠が浅く数時間ごとに目が覚めるのだとか。


自律神経のバランスを崩してしてご来院くださるクライアントさんは、基本的に繊細な方ばかりです。繊細であるがゆえに、精神的に疲労しやすいとも言えますね。

 

経験のある方ならご理解戴けるかと思いますが、命に係わる可能性のある病気で、家族の誰かが入院すると、家族全員の生活リズムが激変します。誰かが、毎日のように病院に行き、洗濯をはじめ、身の回りの世話をするのは思いのほか大変です。

 

仕事を終えてから、あるいは休日に病院に行くために時間を割かなくてはいけません。時には、親類や知人を病院まで送迎せざるを得ない状況だってあります。それが1か月、2か月になってくると、心身ともに消耗してしまうのですが、不思議なことに、「自分だけ負担が大きすぎる」と考えてしまいがちなんですよね。


ところが実際には、多少の差はあるとはいえ、家族全員が不安やストレスから疲労しています。家族の誰もが消耗している中で、誰かひとりが不満を態度で示してしまうと、途端に家の中の雰囲気が悪くなってしまいます。


そして、雰囲気が悪い中で過ごすと、さらにストレスや疲労は溜まってしまうわけです。さらに、入院している本人も、その辺りの空気は察してしまいますので、「自分のせいでこんなことに・・・」と、気を遣ってしまうことになります。まさしく負の連鎖ですね。

 

入院が長引くほど色んな面で厳しい状況になることが予想されますが、家族がお互いを尊重し、協力して乗り越えて欲しいです。