鍵を閉めてきたっけ?

当院にお越しくださる方は、基本的に繊細な方が多めです。言葉は悪いですが、世間一般では神経質と言われることもありますね。

 

普通の人なら、それほど気にしないことでも、真剣に悩んでしまう傾向があるわけで、それは短所でありながら、場合によっては長所にもなってしまいます。

 

それで、クライアントさんの中には、外出した後、「ちゃんと鍵を閉めてきたっけ・・・」と不安にさいなまれる方が、本当に多い・・・。

 

僕は鍵を閉め忘れた経験こそありませんが、「エアコン消し忘れてた・・・」ということなら何度かあります。

 

戸締りも、エアコンの電源を切るのも、毎日繰り返すの動作ですから、意識しなくとも当たり前の様にこなせてしまいます。

 

つまり、無意識のうちにとった動作ですので、後から思い出す事は難しいです。と言いますか、普通に考えたら思い出すことはできません。

 

外出してから、鍵を閉めたかどうか、あるいは、エアコンの電源を切ったかを思い出そうとすることは、ある意味ナンセンスと言えるでしょう。

 

従いまして、「ちゃんと鍵を閉めてきたっけ・・・」と不安になったときは、戻って確かめるか、ひとまず忘れてしまうしかありません。

 

ですが、気になったので戻って確認すると、「ちゃんと鍵をかけてました」というケースが殆どです。「本当に鍵を掛け忘れてました」という話は聞いたことがありません。

 

無意識で行った日常の動作は、案外信用できるものです。というわけで、気にするのはやめましょう、と言ってみても簡単には変わらないんでしょうね・・・。

自分で動けなくなったら、けっこうマズイです

歳をとるにつれて、身体の調子は悪くなっていくものです。病院に行くと、ご年配の片であふれてますね・・・。これでは医療費の財源も圧迫します。

 

ところが、自力で動けなくなると状況は一変し、頼れる施設が絶対的に不足しているのが現状です。つまり、自分で歩けなくなると利用できる医療施設は激減します。

 

病院は収容できる患者さんの人数には限りがありますので、回復する見込みがない、あるいは、治療の可能性がなくなると、そのまま入院しつづけるこが難しいです。

 

整体院は出張サービスを行っているところは別として、基本的に店舗まで出向かなくてはなりませんので、自力で行動できなくなると利用可能な施設ではありません。

 

意外なことに、老人ホームも身体が不自由になり自力で動けなくなってしまうと、大半の方が本人の意思とは関係なく強制的に自宅に戻されたりします。

 

寝たきりになってしまうと、数少ない利用可能な施設は順番待ちという状況ですから、さすがにこれでは心許なく、老後に不安を感じる人が増えるのも頷けるお話ですね。

 

従いまして、自力で行動できなくなった高齢者が利用できるサービス、あるいは施設を整備することは優先度が高く、早急に改善しなくてはならない社会福祉における課題でしょう。


現状では、あてにできるサービスに限りがありますので、家族の足腰が弱らないよう気を配りたいところです。

家族の誰かが入院する際に気をつけたい事

自律神経失調症を改善する為に、通院してくださっているクライアントさんがいらっしゃるのですが、ここ数か月はずっと状態が安定していたものの、連休明けにお越しくださった際、交感神経がかなり過敏になっていました。

 

クライアントさんの状態は気になるものですが、良い変化ではなく悪い変化なら尚更です。不可解な変化ですので、何かあったのか尋ねてみたところ、別件で病院に通っていたお父様にガンが見つかり、急遽手術することになったのだとか。

 

手術は無事に成功したご様子で、もちろん断言はできないでしょうけれども、担当医師がおっしゃるには、再発もひとまずしなくて良いとのこと。


それなら一安心ですね、と思いきやそうでもないご様子・・・。状態が悪化して、電話が掛かってきたらどうしよう、などと考えてしまい、睡眠が浅く数時間ごとに目が覚めるのだとか。


自律神経のバランスを崩してしてご来院くださるクライアントさんは、基本的に繊細な方ばかりです。繊細であるがゆえに、精神的に疲労しやすいとも言えますね。

 

経験のある方ならご理解戴けるかと思いますが、命に係わる可能性のある病気で、家族の誰かが入院すると、家族全員の生活リズムが激変します。誰かが、毎日のように病院に行き、洗濯をはじめ、身の回りの世話をするのは思いのほか大変です。

 

仕事を終えてから、あるいは休日に病院に行くために時間を割かなくてはいけません。時には、親類や知人を病院まで送迎せざるを得ない状況だってあります。それが1か月、2か月になってくると、心身ともに消耗してしまうのですが、不思議なことに、「自分だけ負担が大きすぎる」と考えてしまいがちなんですよね。


ところが実際には、多少の差はあるとはいえ、家族全員が不安やストレスから疲労しています。家族の誰もが消耗している中で、誰かひとりが不満を態度で示してしまうと、途端に家の中の雰囲気が悪くなってしまいます。


そして、雰囲気が悪い中で過ごすと、さらにストレスや疲労は溜まってしまうわけです。さらに、入院している本人も、その辺りの空気は察してしまいますので、「自分のせいでこんなことに・・・」と、気を遣ってしまうことになります。まさしく負の連鎖ですね。

 

入院が長引くほど色んな面で厳しい状況になることが予想されますが、家族がお互いを尊重し、協力して乗り越えて欲しいです。

 

 

質の良い睡眠をとりましょう

朝晩が涼しくなったぶんだけ、起きるのがつらくなってきた今日この頃です。これから寒くなるにつれて、ますますお布団からでるのが億劫になっていくんでしょうね(苦笑)。

 

それなら、起きるのが辛くないように、睡眠にあてる時間をしっかり確保して眠れば良い、ということになりますが、現実的な問題として、それはそれでかなりの難題です。

 

心身ともに健康的に過ごせるために必要となる睡眠時間は個人差があるため一概には言えませんが、最低でも7時間程度は確保したいところですよね。睡眠が十分ではない場合は、もれなく肌荒れや、免疫力の低下、便秘、場合によっては、うつ病など、あまりありがたくない症状がついてきます・・・。

 

前述しました通り、必要とする睡眠時間には個人差があります。周囲の友人や、職場の同僚たちと、同じ時間を睡眠に費やしても、 「疲れがとれない・・・」、「眠りたりない・・・」、と、感じてしまう方も少なくないのでは?

 

満足できない原因のひとつとして、眠りの質が考えられます。眠りの質を低下させてしまう要因も、色々と考えられるのですが、就寝前のカフェインの摂取、あるいは、パソコンや携帯の画面を凝視すると、覚醒作用が働くため、眠る直前にはあまりお勧めできません。

 

現代社会において、パソコンやスマホはすっかり必需品になりましたが、せめて就寝前の1時間くらいは、パソコンやスマホから離れて、睡眠の質を高めていきたいところです。1日、2日では違いを認識することは難しいですが、数週間単位になってくると、疲労の蓄積度合、ひいては身体の調子に差がでてきます。睡眠は大切ですよ。

 

 

拮抗筋という概念

学校の授業にダンスが組み込まれたことも手伝ってか、最近の若い子たちは皆さん総じてダンスが上手いです。ダンサーのクライアントさんのお身体を拝見すると、さすがに鍛えられて引き締まってます。

 

先日お越しくださった方は、全体的にスマートな印象を受けたのですが、露出する場所だから、という事情もあるのでしょうけれども、首の筋肉の隆起はひと際目立ってました。鍛え込まれた筋肉という感じです。

 

理由を尋ねてみたところ、「激しくアタマを振ることが多いからでは?」とのこと。翌日、首周りが筋肉痛になるのは当たり前、なんだそうです。もちろん、ダンスの種類にもよりますが、アタマを前後左右に激しく振る場合、振り切って関節の可動範囲を超えてしまうと、靭帯や筋肉、あるいは関節に損傷がでます。

 

ところが、実際にそうならないのは身体を痛めないように、動かす動作とセットで、対になる筋肉を使用してブレーキをかけているからです。これはなにも頭部に限定したことではありません。走ったり歩いたりする時でも同様のメカニズムが働きます。

 

例えば、下り坂を重力にまかせて駆け下りると、平地を走るよりも当然ながらスピードがでます。ところが、うまくブレーキを掛けながら走らないと、筋肉や関節を痛めてしまいます。

 

マラソンをするとき、上り坂よりも、下り坂を走るほうが技術が必要だと言われるのはそのためです。練習でも、上り坂を利用することの方が多いのは、故障する確率が低いから、という理由もあるわけなんですね。

 

脱線しましたので、話を元に戻しますが、ダンスにて激しく頭部を振ることは、同にブレーキをかけながら行っているわけで、その動作を高速で繰り返すと、自ずと首周辺の筋肉が鍛えられる、というわけですね。なかなかに大変な職業だと思います。